修行の道場 土佐三日目
お遍路六日目 三十四番種間寺から三十七番岩本寺まで
前夜高知YHへチェックインすると栃木からのバイクツアーの人やイギリスから自転車で四国を回っている人とか、とても楽しい人たちとお知り合いになれました。当然お酒ということになってペアレントさんのお薦め日本酒を豪華夕食と一緒に頂きました。そのため朝食はチョッと小食。
昔のYHはお酒ダメお部屋も畳の相部屋だったのがエライ替わり様でビックリ!
他の人たちはのんびりしていましたが私は先を急ぎ高知市内を見学。高知城からブログの更新。
高知市内から昨日の雪渓寺方面へ山を越して海岸近くまで進む。 本日いちばんのお寺三十四番種間寺。なぜかホッとするお寺でした。納経所の若いお坊さんもとても親切で次のお寺までの近道を教えてくれました。
三十四番までが高知市で次から土佐市になります。お寺も海沿いから山の中。急な坂道が続き自転車は坂ノ下に置いて登りました。 三十五番清滝寺。登り口で九州からの自転車遍路さんと合流。一緒に歩いて登りました。区切り打ちの本日初日とか。次のお寺へ行く前にどこかへ消えていました。
清滝寺から見る土佐市内。山の向こうに土佐湾と清龍寺がある。途中お腹がすいてすき家でカレーの大盛りを食べる。冷たい麦茶を沢山飲ませていただきました。 一時間ほどで青龍寺の山門に到着。朝青龍の修行した坂はこんなモンかと甘く見たら、山門の奥にもっと凄いのが続いていました。
この階段を何回も上り下りする稽古は凄いと思った。一回で私はもうケッコウ。 三十六番青龍寺。お参りした後、前のお寺で一緒だった九州の自転車遍路さんと又合流。消えていたのは荷物が重いので選別して宅急便で送り返していたそうだ。私の荷物は減らずにドンドン増えています。「欲を捨てて」と言う修行は私には無い。
三十六番から次へ向う時に少し戻って平坦な道を行くコースと景色抜群のコースがあります。欲張りの私は景色の良さを取ったのでした。横波スカイラインは確かに素晴らしかった。 お天気は素晴らしく良いし人はいないし車も通らず走りやすい。でも坂の上り下りが半端ではなくとても辛いコースでした。途中の展望ポイントで食べた「アイスクリン」は忘れられない味となりました。
写真は岩本寺の宿坊で頂いた晩御飯です。三十六番から三十七番岩本寺までは約60キロありました。13時前に青龍寺を出て横波スカイラインを登り下りやっと須崎の町に着いた時にはもうバテバテで道端のお遍路休憩所へ倒れこんでしまいました。30分以上寝込んでやっと起きたのですが気力が湧いてきません。ダラダラと走って久礼の町には4時近くになっていました。この先には七子峠が控えています。7キロの上り坂その手前で岩本寺の宿坊に電話予約を入れる。「大丈夫ですか坂キツイですよ。」と心配してくれる。「納経時間中にはムリかもしれないが何とか行きます」と答えて坂に挑みました。一キロごとに「七子峠まで後6キロとかカウントダウンがありました。ダラダラと登りが続き足を休める時間はゼロ。1時間以上かかって峠に到着17時になっていた。その後もダラダラとした下り坂で山の陰を下ります。窪川の町に入り岩本寺を探して走りました。17時50分山門前に到着。早速、宿坊宿泊の手続をして頂きます。受付の電話で心配してくれていた尼さんが「頑張りましたね!」と迎えてくれました。自分でもムリかと思った峠を越せてホッとしました。オマケでしょうか「まだ納経所に住職がいるから」と教えていただき「時間外サービス納経」をしていただきました。荷物を解き風呂に入ると先客におじいさんです。お年を尋ねると88歳。ビックリです。公共交通機関と歩きでもう2周目とか。風呂を上り、頑張った自分にご褒美ビールが美味しい。同宿の人たちとお遍路話に花が咲きました。まだ到着していないお遍路さんが居るらしく、食事のセットが一つさびしそうでした。七子峠はもう真っ暗でしょう。